実生活について
今日、私がここでお話しする内容は、もしかしたら今同じような経験をしていて聞くのが少ししんどいと感じる人がいるかもしれません。
でも、「一人じゃないよ」ということが伝わってほしくて、そして、そういう経験をしたことがない人にも、「こんな風に悩んでいた人がいるんだな」と知ってほしくて、一生懸命言葉にまとめました。最後まで聞いてもらえると嬉しいです。
私は今、ボランティア局の局長をしています。人前に立って何かをしたり、誰かのために自分から行動したりすることが今の私の日常です。
昔の私を知っている人が今の姿を見たら、きっと驚くと思います。
今みんなの前に立っていますが、少し前までの自分はすごく人見知りで、人前に立つのが本当に苦手でした。
私はコンビニもない、田んぼやそば畑がたくさんある自然豊かな田舎で育ちました。
田舎の好きなところは自然がいっぱいで人が少ないところです。逆に苦手なところは、田舎の狭いコミュニティの中で、みんなが顔見知りだからこそ、一度人間関係に悩むと逃げ場がないように感じてしまうところでした。
私は人よりも刺激に敏感だったり、言葉を聞き取ったり理解したりするのに時間がかかることがあります。早口で話されると言葉をパッと聞き取りづらかったり、物事を理解するのにじっくり時間がかかったりします。そのため昔は周りの友達とうまく仲良くなれませんでした。
さらに周りの話し声や視線、誰かの不機嫌な空気などが、自分に向けられていなくても必要以上に気にしてしまいます。ただ教室にいるだけで頭の中がパンクしてしまいます。そんな「情報の嵐」の中で、ずっと息苦しさや生きづらさを感じていました。
それもあって周りとうまく馴染めず人間関係がうまくいかなくなり、中学生の時にいじめを経験しました。本当は毎日学校に行きたいのにどうしても行くことができませんでした。最初は授業の途中から登校したり保健室や別室で勉強したりしていましたが、みんなと一緒に給食を食べられないことや周りからの視線がだんだん怖くなっていきました。「なんで自分だけ皆んなみたいに普通にできないんだろう」と焦り、周りと比べては一人で暗い気持ちになっていました。
わからないことがあっても人に聞くことができませんでした。「こんなことを聞いたら、馬鹿にされるんじゃないか」「どう思われるんだろう」そう考えてしまって、一人で抱え込んでいました。不安なのに、誰にも頼れませんでした。
朝、学校に行かなきゃと思っても体が動かないし親や先生、友達に心配をかけているのがわかるのに、学校に行けない理由を誰にも言えない。そんな自分を責めて、毎日寝る前に一人で反省会をしては眠れなくなり、最終的には家から全然出られない、完全な不登校の日々を送っていました。
そんな時、不登校だった親戚の子が北星に通っていて、楽しく学校に行けていることを知りました。 「ここなら、私も毎日行けるのかな」 そんな小さな期待を抱いて、入学を決めました。
最初は不安でいっぱいでした。授業が終わると、誰とも話さずすぐに帰る日もありました。ホームシックになって実家に帰りたいと思う時もあったけど、友達が優しく話しかけてくれたことで、「ここにいていいんだ」と思えるようになりました。
少しずつ新しい友達ができ、先生や友達が「自分から行動する大切さ」を教えてくれました。自分の思ったことをみんなに伝える時、今でも手足が震えるほど緊張と不安があります。でも、勇気を出して自分の気持ちを伝えた時、友達や先生が「よかったよ」と笑顔で返してくれました。その時に感じた喜びや安心感が、今の私を支えています。
周りの人と協力して過ごす中で「受け入れてもらえた」と感じる瞬間がどんどん増えていきました。
1年生では評議委員をして、2年生では修学旅行実行委員に挑戦しました。昔は人に頼れなかった私が仲間と協力して一つのことを作り上げる喜びをここで初めて知りました。
そして今、私はボランティア局の局長として学校だけでなく、地域や社会のことも考える立場にいます。
なんで私がボランティア局の局長を引き受けようと思ったかというと周りの人を支えたり役に立てる活動をしたかったのと、昔の自分のように「居場所がない」と感じる人を少しでも減らしたいと思ったからです。
人前に立つのが苦手だった私が今「みんなのために自分に何ができるのか」を考え、責任感を持って行動することができるようになりました。また、最近では親に頼りきるのではなく、自分の意思で物事を決め、行動できる場面も増えてきました。
北星にきて、みんなを引っ張る立場になって自分から行動することで責任感が本当に強くなったと思います。
学童ボランティアに行ったり色んな企画をするたびに「楽しかったよ!」とか「また来てね!」「ボランティア室に行くのが楽しみです」と言ってもらえました。その時、本当に嬉しかったし「やってよかったな、またやりたいな」と思えるようになりました。
前までは「居場所がない」と一人で泣いていた私が、今は「誰かの居場所」や「笑顔」を作るお手伝いができていると思います。そのことが、何よりの私の自信になりました。
最後に、皆さんに伝えたいことが3つあります。
1つ目は、「最初から完璧じゃなくていい」ということ。
2つ目は、「居場所は必ずあとから見つかる」ということ。
そして3つ目は、「私たちの繊細さや不器用さは、いつか誰かを守るための優しさに変わる」ということです。
一歩踏み出すのは怖いけど、踏み出してみたら見える景色が絶対に変わります。学校行事などを通して、友達と支え合いながら、自分らしさを大切にして色々なことに挑戦してみてください。この学校で、皆さんが新しい自分に出会えることを心から願っています。
私はこれからも、みんなが笑顔になれるような企画をたくさん考えていく予定です。また楽しいイベントをやるので、ぜひボランティア室に遊びに来てください!