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校長挨拶

今年は日本全国から桜の便りが早く届きました。ここ余市町も例年にないくらい早い春を迎えています。そのような中、本日、北星学園余市高等学校第59回入学式が行えることを心から嬉しく思います。
本日お集まりの皆さま、特に新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。ようこそ北星余市高校へ。

本校の母体である北星学園は、アメリカの女性宣教師サラ・C・スミスが1887年に札幌で立ち上げた女子教育を行う小さな塾から始まりました。そして1965年、本校は北星学園の7つ目の学校として、ここ余市に誕生し今年で59年目を迎えることになりました。

今年は1年生59名。2年生3名、3年生2名のあわせて64名の新しい仲間を迎えることができました。
新しい環境に身を置き、自らの成長を求めて日本全国のさまざまな場所からこれだけの若者が集まり、今日からこの地で高校生活を始めることになります。これから始まる学校生活への期待よりも、大きく環境が変わることに対する不安を感じている人の方が多いのかもしれません。それでも、今日一歩を踏み出したみなさんに対し、心より拍手を送りたいと思います。

今日この場にいるみなさんの多くは、新型コロナウイルスにより中学時代に多くの行動が制限されていたことと思います。そのことで学校生活に物足りなさを感じた人もいたでしょうし、なぜ学校に通うのか分からなくなっていた人もいるかもしれません。中には、学校行事や人との関わりが苦手で、むしろその方が楽だったという人もいるかもしれません。その人その人の捉え方がありますから、同じ状況であっても受け止め方が変わることは仕方ありません。ただ、思春期に経験するあらゆる事は、事柄の大きい小さいはあれ、これからの生き方や考え方の糧、つまり経験値となることは間違いありません。人と関わりながら行われる学校行事や生徒会活動というものが、思春期を過ごすみなさんの成長に必要な要素が含まれたものであるといった考え方のもと、私たち北星余市高校は毎月のように学校行事を組んでいます。

5月、生徒会執行部の先輩達に引率されて、まだよく分からないクラスメートや学年の人達と1泊で行う1年生研修会。6月には、30kmや50kmの距離をただ歩くだけなのになぜか盛り上がる強歩遠足。まだまだたくさんの行事がありますが、そういった行事は実際に経験してみないと、何が辛くて何が面白いのか、本当の意味では分かりません。

同じように、学校生活を通してみなさんに実感してほしいことは、「人はじっくり時間をかけて付き合ってみないと分からないことがたくさんある」ということです。第一印象が大きな影響を与えることは確かですが、決してそれがすべてではなく、また人はそんなに簡単で単純なものではないということをこの学校生活の中で学んでいってもらいたいと考えています。

同じ世代が集まった中で過ごす学校生活になるので、どうしても限界はありますが、中学校と比べ高校は随分と世界が広がります。そして、ここ北星余市は出身地や年齢、経験という事では他に例を見ないような集団となります。この環境を活用してみなさん自身の成長のきっかけをひとつでも多く手にしてほしいと願います。

みなさんの周りには、年齢や経験、考え方など、「それぞれが持っているものは違って当たり前」と考える土台があります。教師だけではなく、今日この場に来てくれている生徒会執行部をはじめとする生徒たちもそうです。

「人は人の中でこそ成長する」が本校の考え方です。今日から学校生活を共にする先輩や同級生、管理人さんや先生たちと一緒に、たくさんの経験を積み重ねていってください。

最後になりますが、本日、大切なお子さんを北星余市高校に送り出していただいた保護者の皆様。改めて、ご入学おめでとうございます。そして、今日からよろしくお願いいたします。

新しい学校生活へと送り出すにあたり、心配や不安、わからないこともたくさんあるかと思います。私たちは、保護者の皆様と、お子さんの成長を一緒に考える関係になれたらと願っています。何かありましたら、ご遠慮なくお聞きください。そのような中で北星余市高校の教育をご理解いただければ幸いです。

これをもちまして、校長の式辞といたします。

2023年4月8日 

北星学園余市高等学校 校長 今堀 浩

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