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理念や指導方針

校長挨拶

北星学園余市高等学校
校長 今堀 浩  

2022年4月より、北星学園余市高等学校の校長に就任した今堀です。
このような立場になり、毎日が緊張の連続となっています。

とはいえ生徒たちの学校生活はすでに始まり、この時間と空間と環境を通じて日に日に成長している姿を見せてくれます。彼らの多くは親元や地元を離れ、余市町内の寮・下宿で生活を送っています。自宅ではないためわがままもできません。むしろ他人と生活するのですから、遠慮しなければならないことのほうが多いのかもしれません。

しかし、地元から離れたり他人と生活することをあえて選んだ生徒たちは、ここの環境によって本来の明るさや元気を取り戻すことができていると話してくれます。「自分のことを誰も知らない環境でもう一度高校生活を送る」「自宅にいると甘えすぎるから」など、あえて厳しい環境を選んでいるということです。

私たち北星学園余市高校が大切にしている「クラス集団づくり」や「人と関わりながら生活する」ということは、楽しい事ばかりではありません。ですが、その経験を通したからこそ得られる成長もあると信じています。これまでの経験や、生まれ育った文化、個人の考え方は、本当に人によって違います。ですが、その違いを受け止めることができたときには、自分自身も大切に考えることができるようになります。「人は違っていて当たり前」という当たり前のことばも、実際の体験として得ることができればとても楽に生きることができます。これまで人と違うことで苦しんできた生徒もたくさんいますが、その違いが受け入れられる環境で安心して高校生活を送ってほしいと願います。本校のパンフレットの中に、色とりどりの丸が描かれたページがあります。そういうことが当たり前の環境を守っていきたいと思います。

コロナ禍により、本校でもさまざまな行動が制限され、学校行事も縮小されました。しかし、生徒たちの成長には学校行事が大切だと考え、生徒とともに試行錯誤して挑戦してきました。その時に見せてくれた生徒の表情や取り組みの様子から、「生徒たちもリアルな関わりを求めている」と確信しました。とてもクラシカルな仕組みかもしれませんが、やはり一緒に生活しながらともに成長する環境を守っていきたいと思います。

そして、保護者の方々にも仲間を見つけてほしいと願っています。
「他の子はできているのに、うちの子だけできない」といった悩みは、なかなか人に相談できないものです。勇気を出して話しても、理解してもらえなかったり批判されたりという経験をお持ちの保護者のお話もたくさん聞いてきました。
「確かに子どもに対する責任は保護者にある。けど、悩みを相談したり一時期他人の力を借りながら子育てすることもあっていいはず」と、教育相談会でお話してきました。親にとってもPTAというつながりから仲間を見つけてほしいと思います。親にとっても子育てで経験することは初めてのことばかりです。そんな時に感じる悩みや不安を共有できる仲間づくりも、北星余市高校にとっての大切な取り組みの一つとなっています。

子どもにとっても保護者にとっても、一人で悩まず、仲間づくりをしながら成長できる環境として、本校を守っていきたいと思います。


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