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生徒の声

2019.2.19

北星余市の仲間と先生たち

【卒業礼拝】卒業にあたって 大門 将樹2018年度3年生

何もわからないまま入学した北星余市。中学の頃と環境もガラッと変わって、1学期は楽しくなかった。自分は札幌から通いの生活をしていた。

「学校なんてつまらない。こっちでできた友達なんて、たかが3年間だけ。別にどうでもいいや」

と思っていた毎日だった。自分が気に入らなかったら威圧的に出て、すぐに学校から出て札幌に帰り、地元の友達と遊んでいた。

「なんで学校に来たんだろう。なんで自分は今ここにいるんだろう」と思っていた。

なんだかんだで過ぎていって夏休みが明けた頃のことだった。一緒に入学してきた昔から仲が良かった地元の友達が学校をやめた。自分もすぐにやめようと思った。だけど、クラスに何人か仲が良くなった友達ができて、気持ちに変化が出てきていた。でも生活は、頭で思っている事と全然違う行動だった。自分の気にくわないことにはすぐキレて、すぐに学校から帰ったりを繰り返していた。やめた友達を見て自分もやめようと思っていたが、入学した頃より、クラスや隣のA組にも仲のいい人ができて、一緒に進級したいという気持ちにもなっていた。でも、それも頭で思っているだけ。行動が全く違うことを何度も繰り返した。何回も指導に入り、自分は正直、何が答えなのかわからなかった。1年生の11月、自分はしばらく学校に行かなかった。地元の仲間と夜遅くまで出歩く毎日だった。「もう学校はやめよう」と決めていた。そんな時、クラスの子たちから「早く学校に来いよ」といった言葉をもらった。その時、「もう少し頑張ってみようかな」という気持ちになった。学校に戻って何日かして「謹慎に入るよ」と言われ指導された。1年の時の担任は希絵子だったが「今回は絶対に許さないから」と言われ、「ああ、謹慎に入るんだ。なら、やめよう」と指導を無視して、また帰った。帰ってから、親と真剣に話しをした。「今やめたらもったいない」と言われ、いろいろ親の思いをその時に初めてちゃんと聞いた。

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そこから、ちゃんと謹慎に入って、待ってくれているみんなのところに帰ろうと決めた。希絵子ともちゃんと話しをして謹慎に入り、2年生に上がることができた。

 

2年生に上がってから、自分はまだこんな風に考えていた。それは「ばれなければ何でもしていいだろう」ということ。威圧的な部分は少しは減って、何気ない日をずっと過ごしていた。「学校をやめたい」と考えることはなかった。それは、一緒に馬鹿をする友達とずっと仲良く遊べることが楽しかったから。みんなでやるスポーツ大会や修学旅行、学校祭、全部楽しかった。遅刻が直らなかったから、修学旅行明けから下宿生活を始めた。面白い先輩たちや生意気な後輩たち、下宿生活もすぐになじんだ。

それと裏腹に、先生たちに隠していることもあって、ばれなければいいと思っていた。10月、ここから始まった。友達を失っていく大きな出来事。自分は周りの友達が大きな問題に関わっていることを知っていた。とりあえずばれないようにと、仲間内で隠していた。はじめはそんな甘い気持ちだった。春休み前の3月。それに関わっていた人たちが全員指導に入った。そのときに初めて本当のことをすべて話した。「もしばれたらみんなバラバラになっちゃう。みんな退学になっちゃう」と心配になった。本当はその前に自分がちゃんと止めれてたら、きっとその友達もわかってくれたはずなのに。でも、友達を裏切ることになるんじゃないか、友達と離ればなれになって、相手からなんて思われるか分からないと思うと、とても怖かった。そんな思いをしながら過ごす毎日だった。すごい後悔をした。本当に悔やんだ。自分も退学の会議にかけられて退学になるかも知れないところだった。結果は、自分ともう一人の友達は退学にならなかった。けど、後の友達はみんな退学になった。そこから、自分は本気で決心した。「自分の気持ちに嘘をつかない」「ばれなかったらいいとかじゃなくて、ダメなものはダメだ」と、初めて分かった。友達も失って、連絡も会うこともすべて禁止された。けど、それは自分たちがやってしまったことだから。引きずっても仕方ない。

「物事を軽く考えない」

「いらいらしない」

「人に迷惑かけない」

「卒業する」

教室に大きく紙を貼り、下宿のドアにも貼った。このことは絶対に忘れたらダメなことだから、今でも毎日掃除をして、忘れないように気をつけている。こんな風にして3年生になった。

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やっぱり気持ちの入りが違った。下宿の後輩も増えて、3年生が3人しかいない。他は全部後輩。うるさくて、元気で、生意気な奴らばかり。けど、それでも俺はうれしかった。とても楽しい1年だった。ずっと同じメンバーでやってたバレーボール。クラスで楽しくやれた学園祭。何よりも自分を成長させてくれた北星余市の仲間と先生たち。ここに来てなかったらどうしようもなかった人生だったかも知れない。こんな俺と向き合ってくれてありがとうございました。

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