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理念や指導方針

教員はいま

<文:教頭・田中亨>

理由が明確ではない不登校をなくすには…?

とある行政の方に「いじめにあった、教師に心ない言葉を言われたという明確な理由による不登校は別として、なんでかよくわからないけれど、不登校になってしまったという子どもが多い。これをなくすにはどうしたら良いと思うか」と質問された。

「すごい質問をされるなぁ」と思いながら、よくわかるその人の思いを受け止める。不登校に陥った子どもも親も悩み苦しむ。「そんなもの、世の中からなくなってしまえ!!」という祈りからくるんだろうと思う。その祈り、理解はできる。

質問した方は、不登校を経験した子どもたちを沢山受け入れて来た経験のある北星余市の教員だから、何か魔法のような解決方法があると思ってくれたのかな。でも、そんなものがあれば、全国で10万人以上いる不登校問題はとっくに解決している。

「不登校を予防するにはどうしたらいいか?」という問いを考えると、端的に「予め行きたくないと思う出来事をなくし、行きたいと思う学校にする」という答えになる。

けど、そんな単純な話でもない。

まずは自覚を持つことからスタート

そもそも学校に行かないという選択をする子、行きたくても行けなくなる子には、その子独自の様々な要素が絡んで、そういう状況が生まれている。学校教育制度、学校教育環境、社会状況、地域の特性もあるし、その子の生育歴、育って来た環境、偶発的な出来後、、、そういった様々な要素が絡んで不登校が生まれている。そういったことを考えたとき「よくわからない理由で学校に来ないという現象をどうすれば予防できるか」という問いに具体性をもちつつ一般論として応えること、マニュアル化することは難しい。

まずは、そういう自覚を持つことから。そこからスタートなんじゃないかな、と思う。

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