ちょっとだけお伝えしたい、トピック 2020.4.22

先生方で総合講座「ぶどうのおしごと」の農園作業をしました

生徒たちはいませんが、総合講座「ぶどうのおしごと」で学校が借りているぶどう農園の木の手入れをしなければならない時期が来ました。

新型コロナウイルス感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言を受け、現在学校は臨時休校中です。生徒のいない学校というのは、本当に静かなものです。

いつも生徒たちで賑わう廊下や職員室のソファに目をやると、そこで談笑している生徒たちの姿が、一瞬まぶたに浮かんでは消えていきます。


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生徒たちはいませんが、総合講座「ぶどうのおしごと」のぶどう農園の手入れをしなければならない時期が来ました。というわけで、本来であれば、新学期が始まったら生徒たちと授業の中で行う予定だった作業ですが、先生方で行いました。


冬の間、雪の重みで潰れないために降ろしていた木を、再び伸びやすくするために元に戻す作業です。これをしないと蔦が上に伸びて行きません。

ご覧の通り、抜けるような青空の下で気持ち良く作業ができました。

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〜余市町の政治・経済と、総合講座「ぶどうのおしごと」のはじまり〜

ぶどうの産地と言えば山梨県などが有名です。(山梨大学には、日本で唯一、醸造学科があり、ボルドー大学の技術指導を受けていることで、ワインのレベルも上がっているようです。)ただ、山梨県は「巨峰」や「甲州」など、そのままでも十分高く売れる食用ぶどうのブランド品種が多くあります。

余市町にも「ナイアガラ」や「バッファロー」などの食用の品種がありますが、一方で安定的にラフに作ってワインやジュースなどの加工品にする、加工用のぶどうの栽培にとても適した地域として注目されており、近年ワイナリーの新規参入者が増えています。
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たとえば、日本の輸出品は、自動車以外はアメリカや中国にシェアを奪われつつある中でも、酒米は世界中から引き合いがあり、日本のウイスキーの輸出も伸びています。

このように酒造は軌道に乗れば、その後何十年と景気に左右されにくい安定した地場産業になっていきます。上手くいけば、日本国内でもイタリア、フランス、オランダなどといったヨーロッパ並の産業に発展する可能性を秘めているのです。

そこで、余市町は産業振興・観光振興における他の町村にはない独自の総合戦略をつくりたいと考え、2015年に政府で閣議決定された「まち・ひと・しごと創生総合戦略」事業に町政を挙げて名乗りをあげました。
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この余市町の動向にいち早く目を着けて動いたのが、当時本校の校長先生だった安河内敏先生です。

余市町が町政を挙げてワイン事業の振興に取り組み始めた2015年に「これを地元の高校生が学ばない手はない」と、総合講座「ぶどうのおしごと」を開講し、今年で5年目になります。

この垣根式の農場は、かつて本校の下宿をしてくれていた落合さんが貸してくれました。

「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。人がわたしにつながっており、わたしもその人につながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ」(ヨハネによる福音書15章5節)

本校の柱であるキリスト教では、ぶどう酒は「キリストの血」と形容され、特別な存在です。また、ワインは今でこそ嗜好品ですが、その昔、飲み水が安全ではなかった時代には、腐らない水分源として、人々の生活には欠かせないものでした。


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総合講座「ぶどうのおしごと」は、キリスト教と西洋の発酵文化の核心ともいえるワインについて、ぶどうの栽培からワインの製造販売までのプロセスを体験的に学習できる、地の利を生かした講座です。

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