北星余市を紹介、生き方を考えるウェブマガジン
50期卒業生保護者
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梁井利恵子
RIEKO YANAI
今から約10年前のこと、北星余市の学校存続問題が盛り上がった当時、北星余市の現役·卒業生の保護者たちが集っているうちに地元で親同士ホンネで話せる場を作ろうとなり、2016年夏に「思春期の子をもつ親のおしゃべり会」(思春期おしゃべり会)が大阪で発足された。
相談員として専門家がいなくても、北星余市にはいろんなタイプの子の親が勢ぞろいし、親という専門家が揃っている!おしゃべり会では、様々な経験をもつ親同士で忌憚なく2026年5月トークイベント(大阪府豊中市にて)話せる安堵感と癒され感の輪が広がる。子どものことを話しているうちに自らの課題に気づいたり、北星余市に転入学する生徒もあり、別の道を見つけていく親子もあり。北星余市の存続も大事だけれど、学校に悩む親子が思春期おしゃべり会に参加して、少しずつ変わっていくことのミラクルを私たちは目の当たりにしていた。以降、活動の輪は東京、東海、北海道……と広がっていったけれど、コロナ禍を経て一旦休止し、3年前から大阪で再開している。
片や不登校の小中学生数がコロナ禍以降急増し、全国で35万人になったと報じられて久しく、ここ2〜3年で私の地元の豊中市でも“親カフェ”(主に不登校系の親の会)が増えてきた。そこで、私たち思春期おしゃべり会が呼びかけ人となり、市内で同じような活動をする複数団体でネットワークを組むことにした。こうして2025年2月、「親カフェネットワークCoco(ここ)」が立ち上がった。
同年5月に、豊中市の公施設にてCoco主催での初のイベント“親カフェ親応援団体等大集合!”を開催することになり、なんとはるばる北海道から大阪の会場に、北星余市にブース出展をしてもらった。今年は市の南北にある複合施設の公民学連携事業として、3月と5月に昨年の継続イベント、テーマを「『不登校』について話そう聴こう考えよう」として開催した。
特に5月のイベントでは、様々な立場で『不登校』の子どもたちに関わっている5人の方に登壇していただいたトークイベントが満場の大盛況だった。その登壇者に、かつて北星余市の教員だったとーるちゃんこと田中亨先生も、大学の先生として参加くださったのは感無量だった。

『不登校』って、学校って、一体なんなんだ?!私たちが北星余市と出逢う前も後も、ずっと考え続け、問い続けてきたテーマ。今回のイベントで、親カフェネットワークCocoのメンバーはこのテーマをちゃんと取り上げたかった。親カフェ活動の中だけでなく、みんなで話し合い聴き合い考える場をつくりたかった。
私は北星余市に出逢った多くのこどもたちが成長する姿を見るにつけ、『不登校』を自分ごとの問題から、社会的な問題へ考えられるようになった気がしている。『不登校』を考える時“こどもまんなか”で考えると、実は“親もまんなか”で、つまり“こどももおとなもまんなか”で考え、誰もが尊重される社会にしなければならないと気づいていくからだ。
苦肉の策で北星余市の元PTAお仲間と始めた親カフェ活動から10年を経て、『不登校』を社会全体で考える輪を広げていく活動へ。多方面に心強いお仲間も徐々に増え始めている。「できる人ができることをできる時に」北星余市PTA精神で、みんなで少しずつこの輪を広げていけたらいいなと願っている。
文・写真:梁井利恵子
梁井利恵子 | Rieko Yanai
50期卒業生保護者。大阪府豊中市在住。中東で子育てしつつ8年暮らす間に同時多発テロを経て、人生観が変わり帰国。帰国先の友人たちとNPO法人の立ち上げに関わり、市の委託こどもの居場所ネットワーク事業に関わる傍ら、ワイフワークとして主に不登校等の親のおしゃべり会の運営をしている。