カメラマン美穂子
表紙写真の裏ばなし

2023.12.14 コラム

写真家

辻田美穂子

MIHOKO TSUJITA

今回は、星しんぶん表紙初の先生オンリー回!安河内先生、塚原先生、紺野先生は平成と共にこの学校に着任されて以来、30年以上も北星余市と共に歩んでこられました。それに安河内先生と塚原先生は、大学も同じ、そして現在はおうちも隣同士という濃密なお付き合いなのです。ちなみにこの中面の写真は、マグカップをもつ手の位置をどこに持ってくるか、お二人で相談されているシーン。仲の良さが伝わってきますね!そんなお互いの気心が知れた先生方には、今回のテーマに合わせて、それぞれの好きなおやつを持ってきてもらいました。

安河内先生が用意してくださったのは、エクレア。朝から生徒に狙われて、撮影がはじまるまで食べられないよう、死守するのに苦労したそうです。ひと口かぶりついた時にはみ出た、クリームをぬぐう手の仕草に臨場感が出て、より美味しそうな感じが伝わってきました。紺野先生から事前に「塚原先生は甘いもの苦手だよ」と聞いていたのですが、登場したのはマイカップに入ったコーヒー。お茶もおやつも、ほっと一息ティータイムになくてはならない存在ですね。ひとくちすすった時に立ちのぼった湯気で曇ったメガネが、熱々のコーヒーを彷彿とさせます。それから紺野先生が持ってきてくださったのは、魚肉ソーセージ!そういえば、私も小さいとき、魚肉ソーセージが好きだったなあ……と思い出しました。学校から帰ってきて冷蔵庫を開け、ソーセージにかぶりつくなんとも幸せな瞬間。あのフィルム、上手にめくれないんだよなあ……。そういえばなぜソーセージの両端には金具が付いていたんだろう……。その金具を捨てるのがもったいなくて、なぜか集めていたな……。なんて考えていると途端に恋しくなってきて、撮影が終わった後、こっそり魚肉ソーセージを買いに行きました(笑)

文・写真:辻田美穂子

 

プロフィール

辻田美穂子 | Mihoko Tsujita

大阪から移住した写真家。北星余市でのたくさんの出会いを通して人生が変わったひとりです。今年の春に余市からせたなに引っ越して子育てしながら、時々赤ちゃんを背負って撮影に出かけています。

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