知識を活かす、授業の様子 2021.11.2

ヨット 道路を往く

マリーナから学校までの約3kmの距離を運びました(疲れたー)

今堀 浩

みなさん、こんにちは。明日は祝日ですね。
なんだか最近の余市は雨が多く、そのせいもあって寒さが増しています。みなさんもお身体には気をつけてくださいね。

さて、今日は総合講座「ヨットとスノボー」の講座から今堀が授業の様子をお届けしますよ。


ヨット部と総合講座で使っていたヨット3艇とレスキューボート。冬に備えて片付けました。

ヨットを3艇、レスキューボートも合わせると4艇の船を運ぶため、20メートル以上の隊列となります。それはなかなか壮観です。

北星余市のヨット部と総合講座ヨットは、5~10月まで余市フィッシャリーナ(漁港の一部をマリーナとして利用できる施設)で活動しています。11月以降は気温も下がり、海での活動ができなくなります。当然冬には雪も降るので、ヨットやレスキューボートは屋内保管が必要になります。

そんなわけで、毎年4月末のシーズン開始の時には学校からフィッシャリーナまで、10月末のシーズン終了の時にはフィッシャリーナから学校までの約3kmを約40分ほどかけて運ぶことになります。歩道を利用して40分ほどてくてくと運ぶのですが、道ですれ違う小学生からは「何だ?」と驚きの表情で見つめられたり、信号待ちの車の運転手もびっくりしてこちらを見ています。道路沿いのお店の人にも注目されているため、時々「あれ、何を運んでたんですか?」などと声をかけられることもあります。

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フィッシャリーナを出て10分ほどすると余市川の橋にかかります。夏の間お世話になった海を見ながら「次は来年の春か」と考えて歩きますが、そんなタイミングで疲れの第1波が襲ってきます。普段車での移動や座ってばかりの仕事が多いことから、そこそこ重たいものを引っ張って歩くことに慣れていません。生徒ははしゃぎながら運んでる様子。「すごいな、こいつら。めっちゃ元気」と若さがうらやましくなりました。

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後半、踏切を渡って学校までもう少しというところで、総合講座「山登り」から帰ってきた生徒たち。車の中から、ヨット運びの様子を撮影していたようですが、いい写真撮れましたか?

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最後はプレハブの中にヨットを納艇し、シーズンが終了しました。

今シーズンも生徒たちはヨットを操りながら、風の気持ちよさや怖さ、海から見る余市の風景を楽しんだりして自然の中で活動をしました。最後の海上練習は強風と波の高さで少し怖い思いもしましたが、それも自然の姿のひとつです。そのように、生身の体で自然を感じる経験をしてくれたのは、この講座での大切な教育的意義だと思います。

「海って怖いんだ」と「海って気持ちいい」の両方が大切ですし、「風の強い弱い」や「風向の変化」も意識して感じてほしいところでした。当たり前のことなのですが、意識しないとそのような自然の姿の違いはあまり生活の中では感じられにくい所だと思います。きっと部活や講座を通して感じた楽しさや怖さは、生徒たちの経験値を大きく上げたことでしょう。

今回運んだ船の中で、今年度で廃棄となる艇もありました。約30年使ってきた北星余市のFJ(2人乗りヨット)です。シーズン終盤、沈(海上でひっくり返ること)をした時に、大切な部品が海に沈み、代えの部品も手に入らないためです。ガラガラと引っ張りながら、ちょっとさみしくなった顧問の今堀でした。

 

 

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