北星余市を紹介、生き方を考えるウェブマガジン
特定非営利活動法人ここ理事長
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三科元明
GENMEI MISHINA
フリースクールを設立してから12年。24時間を365日、365日を12年、不登校の子どもと関わる仕事をしてきた。
深夜突然電話が鳴り、家庭に飛び込むこともあれば、休日が1日もない月もある。それでもこの仕事を命が尽きるまで続けたいと思うのは、「不登校」という生き方が差別や偏見を受け、社会から孤立し、支援が行き届かないという社会課題を解決したいという想いがあるからだ。そして、自分が得た経験が何一つとして無駄になっていないと実感できる「仕事」であるからだ。

僕がこの38年間で経験した失敗や挫折・恋愛や成功体験など全ての出来事が、目の前にいる子どもたちと本気で向き合うための糧となっている。その中でも、「遊び」と「恋愛」の経験は抜群に威力を発揮する。「恋愛」の失敗談は、失恋をして落ち込んでいる生徒を笑顔にさせる力があるのでたくさんあった方がいい。そして、「遊び」の経験は授業やイベントの企画にも応用が効き、言わずとも子どもたちと「遊ぶ」時に必須だ。
ただ、おそらくこの仕事の大きな特徴として言えるのは、「遊ぶ」ことも「仕事」のひとつであるということ。子どもの頃に遊んで遊んで遊び倒した経験が、その後の育ちに大きく影響すると感じることもある。だから僕は、12年間不登校の子どもたちと遊ぶように仕事をし、仕事のように遊んできた。いつも頭の中には子どもたちがいて、どこまでが仕事でどこからプライベートなのかはわからないし、そんなカテゴライズにはそもそも興味がない。
「遊ぶ」ことは子どもたちの成長に欠かせない経験だと感じるからこそ、仕事でも全力で子どもたちと遊ぶ。先生や生徒、大人と子どもとしてではなく、一人の人として全力で遊ぶ。すると、知らないうちに遊びを通して心が通う。初めて逢った時は睨みつけて口も利かなかった子が笑顔になる。それを見てこちらも笑顔になる。遊びは幸せを伝播する。
文:三科元明
三科元明 | GENMEI MISHINA
特定非営利活動法人ここ理事長。ミュージシャンを目指し路上ライブをする中で不登校の子どもたちと出逢い教育の世界へ。現在不登校の子どもたちの学校外の学びの場「フリースクールここ」を大阪で運営をしている。https://note.com/npokoko
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