校長挨拶
北星学園余市高等学校 校長 幅口和夫
入学式式辞
本日は、北星学園余市高等学校・第45回入学式に、ご出席下さいました皆様に、まず心より御礼申し上げます。
今年度は、1年生・2年生・3年生、合わせて76名の入学生をここに迎えております。この若者達の、「北星余市」での出発を祝うために日本各地から、お集まり頂きましたことに、大変嬉しく感謝しております。この若者達の、「北星余市」での出発を祝うために日本各地から、お集まり頂きましたことに、大変嬉しく感謝しております。
さて、新入生の皆さん、皆さんは今ここで私から「入学おめでとう」と言われて心から、「ありがとう」と言える人は少ないと思います。多くの人は、大きな不安の中で、何とも答えようのない気持ちだろうと思います。更には、「こんな、北海道の片田舎には、本当は来たくなかったのに」と思っている人も、いることでしょう。そのような複雑な気持ちは、痛いほどよく分かります。 しかし、「この入学が、皆さんにとってめでたいことなのかどうか」それは、もっと後になって皆さんが判断することなのです。 それでも私達教職員は、「入学おめでとう、ようこそ北星余市へ」という気持ちでいっぱいです。それは、北星余市への入学が、皆さんの人生にとって、紛れもなく正しい判断だったと、振り返る日の来ることを信じているからです。
明日からの皆さんの学校生活は、今までとは大きく異なるものになるでしょう。本校では、細かい規則、というものはありません。唯一つ、「他の人の迷惑となるような行為は、断じて許されません。」それだけです。その事を理解するためには、「他の人の立場になって考えることが出来る」と言うことが必要です。それが「成長する」ということなのです。
学校は学習の場です。皆さんにとって成長の場でもあります。その為の授業であり、クラス活動なのです。皆さんの中には、クラスや下宿の中で他の人との関わりが苦手だったり、面倒なことだと考えている人もいることでしょう。しかし、人間は自分一人で生きていくことは出来ません。他の人との関わりの中で生きていくのです。皆さんのこの余市での生活が、そのような成長の場になることを願っています。
先日私は、北星学園大学の入学式に行きました。そこで4千名の在学生を代表して、新入生に歓迎の言葉を述べていたのが、本校の卒業生でした。彼女は、本校に入学するまで不登校生で、入学当時は伏し目がちで自分に自信なさそうにしていました。その彼女が、厚生年金会館の舞台で、3千人を前にして堂々と自分の体験をもとにして歓迎のあいさつをしていたのです。その中で彼女は、まずは今、「隣に座っている人に話しかけることから始めてください。」と語っていました。その通りだと思いました。しかし、今高校生になったばかりの皆さんには、勇気のいることかもしれません。もし今は、声をかけることが出来なくても安心して下さい。皆さんには、1年前2年前に、同じ不安を抱いて入学してきた先輩たちがいます。
今ここに、生徒会役員の先輩達が、私達教職員とともに皆さんの右側に座っています。彼らも2年前には、皆さんと同じ不安を抱えて本校に入学してきました。その彼らが今、私達と同じ思いで皆さんを、同じ仲間として迎えようとしています。後ほど、教職員と生徒会役員で、その思いを込めて、歓迎の歌を歌います。皆さんの多くは、下宿の中でその思いを持った先輩に出会うことでしょう。もし下宿でそのような先輩が居なくても、ここにいる先輩は、いつでも皆さんの相談にのってくれるでしょう。
私達教職員は、そのような皆さんの先輩とともに、皆さんの成長の手助けになりたいと考えています。ともに頑張りましょう。
後におられる保護者の皆様に一言ご挨拶申し上げます。
本校の教師一人一人は私も含めて、ごく普通の教師で、特段に力のある教師がいる訳ではありません。しかし、「教師集団」としては、日本の中でどこにも引けを取らない集団だと自信を持っています。また、一人一人の教師は誠実に教育に携わっていると自負しております。従って、個々の場面で例え至らないことがあっても、教師集団として、誠実に対応していきたいと考えています。
また本校は、北星学園の中にあって、キリスト教の精神を教育の土台としています。そして生徒一人一人が、「集団の中で生きる力を付ける」ことを教育の目標としています。「北星余市」のそのような教育を、是非理解して頂きたいと考えております。その為にも、保護者の皆様とのつながりも重要だと考えております。そのご協力をお願いして、本校の教育が、豊に展開されることを祈りながら、第45回入学式の式辞とさせて頂きます。

